ゼミの仲間と

恩師のお通夜の後、久し振りなのでちょっと話そうと同期の5人で横浜に出て、ビヤホールに行った。お正月4日、しかも土曜日ということで店は混んでいたが、それほど待たずに席につくことができた。私にとっては4人とも毎年年賀状を交わしているが、その中のN君とは学生時代も殆ど話したことがなかった。N君は自分がゼミに入った理由は「社会に出ていったらどのように生きたら良いのか」を知るためだったと話した後で、「その点、阿部とは全然違っていた」当時私は学生運動に関係していたので、きっとN君とは話が噛み合わないと思い、私の方で敬遠していたのだろう。今となってみると恥ずかしいことだが、当時の私は政治意識の高低でゼミ仲間を見ていたのだ。N君もY君も当時の私についてコメントをくれた。「近寄りがたかった」と。社会に出てそれぞれ活躍し、現在は定年退職したものもいれば、依然として仕事をしているものもいるが、昔の話をこのようにできるというのはなんともありがたいことだ。社会での出世は人それぞれだが、今はそんなことも気にせずに話ができる。5月にはまたこの5人で会うことになった。今年は旧交を温める年にしたいものだ。