疲労の科学

 

私のかつての同僚が疲労を科学的に分析する研究所を設立して普及活動に努めている。

昨日夕方秋葉原のICIC研究所で、彼の講演を聞いた。彼の会社、株式会社疲労科学研究所(大阪市西中島)が開発したのは「脈波・心電図を同時に測定して自律神経(心の血圧)を測定し、日々の健康管理を行うシステム」だ。このようなことができるようになったのはやはりセンサーの進歩なのだろう。かつて一緒に仕事をした人がセンサーを制するものは産業を制する、と言っていたことを思い出す。同社の測定器を使うと疲労状態を短時間で測定して数値に換算、結果が出せる。自律神経は交感神経(活発な時に働く)と副交換神経(リラックスした時に働く)のバランスで成立っている。従い測定は主にバランスが良いか悪いか、そして活動量について行なわれる。

今後事故などを未然に防ぐためにも、このシステムはきっと役に立つことだろう。今日は時間がなくて、私自身の状態を測定してもらう機会はなかったが、今度大阪に出張する時には彼の会社で測ってもらうことにしたい。自分の疲労状態を数値で確認することは大事なことだと思う。今迄「疲れている感じ」という感じの世界だった疲労が数値化できるというのはやはり画期的なことだ。

話は変るが、K商事にいた時、彼も私も海外建設・プラント本部に属していた。私はマレーシアグループで、彼はグアム担当だった。その後私はK商事を退社して、小さな鉄鋼特約店の経営者になった。一方彼は地震で倒壊したグアムのホテルの訴訟問題に関ることとなった。立ち話だったが訴訟問題が解決するまでに10年近くかかったとのことだった。2001年以降、私も小さな会社の経営で苦労したが、彼も同じように苦労していたことが分かった。今度大阪で会う時にはそんな話もできるかもしれない。