才能と才能もどき

 

今日のランチは池袋で食べることにして、「黒龍門」の麻婆豆腐にするか「富士そば」のモリそばにするか迷ったが最終的には富士そばに行くことにした。なぜなら今日のように気温が高い時はやはり富士そばのさっぱり味に惹かれる。立ち食いそばは良く食べる。最近は立ち食いといってもテーブルで食べさせる店が増えてきた。富士そば池袋店もそうだ。

この店の売り物の一つは「富士もり」。もりそばを富士山に見立てて高く盛り上げている。590円。一度食べたことがあるが、食べでがある。そして食べていて飽きない。私は食べ物は食べていて最後迄美味しいというのが本物だと思っている。最初は「美味しい!」と感じても途中から飽きてしまい、残したくなる場合もある。戦後直ぐに幼少期を送ったものとして食べ物を残すことはできないので、無理にでも食べるが、やはり後味が良くない。私はそば喰いを自認しているが、富士そばのモリは美味しい。また汁も鰹節から取っているとのことで味わい深い。今日は徳モリ490円を食べた。満足感がある。さて食べながら店内の壁を見ると演歌歌手杉真里のキャンペーンポスターと併せて、富士そば社長   丹 道夫氏の著書「商いのコツは『儲』と言う字に隠れている」が目にとまった。表紙の写真はきつねそばだ。コツが50話の形で述べられている。

  44話で氏はこう述べている。「私は過去、いろいろな仕事に携わってきました。そして経験の中から、経営者としての勘がもっとも発揮できるのは、現在の富士そばだと確信しました」

  48話では才能と才能もどき、について述べている。

「成功か失敗かの鍵を握っているのは、一言でいえば、本人の才能です。才能の上に実力は開花するものです」

自分が幸せになるためには先立つものが必要だ。それには稼がなければならない。稼いだら自分に投資すると同時に、一緒に働く人達に分配していかなければならない。才能と才能もどきを分けるものは、自分に向いているか、本当に自分の得意が発揮できるか、そこに自分独自の勘が働くか、だと丹氏の話を私なりに理解した。そして一つ付け加えたいのは、やはりそれで「稼げるか、儲けをだせるか」、自分の金脈を見つけ、掘っているか。

小さな金脈でも、金脈は金脈。自分の才能を花開かせて活躍している人が大勢いる。自分の本当の才能を見つけ、自分も人も幸せにする。それが人生の目的ではないか。富士そばでモリを食べ、丹氏の本を読んで思ったことだ。