小説「欅風」とビジネスモデル

 

時代小説「欅風―江戸詰侍青物栽培帖」の連載を再開した。この小説では江戸初期の野菜を巡る人間像を描いているが、一方で狭野藩という石高1万石の小藩の改革の様子をビジネスモデル的に描いている。二代将軍秀忠の時代、幕府の締め付けが厳しくなる中、吹けば飛ぶような小さな藩がどのようにして生き伸びていくか、その苦闘と現在の言葉で言えばイノベーション的取り組みを描こうとしている。これから御料地(天領)桑名村44村の経済改革の様子を書く予定だ。キリシタンの女性が弾圧の嵐の中でどのように生きていくか、それも描きたいと思う。当時の人々の生き方を通じて現代日本に生きる人々(私も含めて)に、何かを問いかけたい。現在49話、全部で56話~57話ぐらいになりそうだ。いよいよクライマックス。引き続きご愛読の程、よろしくお願い申し上げます。