ソニーのリストラに思うこと
パナソニック、シャープがやっと黒字化した一方で、ソニーが2年ぶりに赤字になった。収益構造の改革を目指す平井社長はパソコン事業を売却し、テレビ事業を本体から切り離し分社化する方針を打ち出した。今後スマホとゲーム機を事業の主力とすることだが、営業利益の稼ぎ頭は金融であり、敢えて言うなら本業で儲けている訳ではない。パナソニックは住宅や自動車に舵を切り、それが業績面に現れているとのことだ。私が気になるのはパソコンとテレビのリストラについてはソニー自身が主体的に判断して決断したというよりも、大株主の米ファンドであるサードポイントの主導権を取られる形で決めたのではないか、ということである。また今後主力としていくスマホとゲーム機はいわゆるレッドオーシャン、つまり血で血を洗うような、価格競争勝負の市場ではないかということである。収益を改善するためにどのような差別化要素を考えているのだろうか。一時と比べるとソニーの商品に輝きを感じなくなっている。井深さんの原点に戻って是非創造性が輝くような商品を開発してほしい。先日健康診断の際、レントゲン写真を撮った。その機会は富士フィルム製だった。富士は今後成長が見込まれる医療分野で一歩一歩地歩を築いているのではないか。ソニーはストリンガー氏が社長になって以来、何かが変ってしまったのかもしれない。平井社長には是非この氷河期を乗り切ってもらいたい。