スイミーな連携

 

レオ・レオニの描いた童話「スイミー」のラストシーンでは小魚たちが集まって、怖い大きな魚に負けないように、もっと大きな魚に見えるように、雄大な泳ぎを披露する。大きな魚をやり過ごすと「じゃあ、また」と言って、別れる。それを繰り返す。テレビで小さい魚たちがスイミーのように大きな魚の形をした群れを実際に作っているのを見たことがある。またイワシの群れの中にカツオ、マグロなど大きな魚が捕食のために突っ込んでくると、イワシたちは集まり、大きな動く柱のような形をつくる。これも似たようなものかもしれない。誰がリーダーというわけでもなさそうだが、良く訓練されたダンサーのように一斉に上昇したり、カーブしたり、渦巻いたりしている。最近企業提携の話を良く聞くようになった。商品毎の、あるいはプロジェクト毎の提携だ。プロジェクトが終了したら、「じゃあ、また」と言って、別れる。「また機会があれば一緒にやりたいですね」。企業連携はアライアンス(同盟)に発展することもある。一つの企業で自己完結的な仕事というのが今迄の大方のやり方だが、これからはさまざまな企業連携が生まれてくるのではないか。私たちの会社も企業連携でビジネスを拡大しようとしている。