カスタマージャーニーとタッチポイント
私達が提供しようとしている商品とかサービスによって顧客にどのような経験をすることになるか、それをプロトタイプ化するためにシナリオが役に立つ。シナリオは物語の一形式で物語の場面、登場人物の動作、言葉、表情を説明し、全体の流れに埋め込むという役割を持っている。このシナリオがビジネスモデルのプロトタイプ化に応用できる。その一例が「カスタマージャーニー(顧客の旅)」で、架空の顧客が経験するサービスの段階を最初から最期迄図式化する。そして大事な点は顧客がどこで商品とかサービスに価値を認めてくれるかどうかの接点を明らかにするところにある。
例えば弊社で扱っているDIY型屋上菜園ガーデンを例に挙げてみたい。それぞれの項目について顧客がどのような印象と経験を持つか。以下の場面毎にシナリオを作成する。
1.資材一式が顧客のところに到着する
2.組み立ての手順書を読む
3.実際に組み立てる
4.組み立て完了
5.野菜の栽培開始(種播き、苗の定植)
6.栽培経過
7.芝生スペースの楽しみ方
8.サポートシステム(栽培相談、芝生のメンテナンス)
9.他の栽培愛好家との交流
- 今後の計画(拡張、アップグレードなど)
以上はあくまで私達の想定である。
最終的にはシナリオに基づいて顧客の声を聞き、現状の商品、サービスで顧客にとって良い、普通、悪いの3段階の評価をして、伸ばすところ、改善するところを洗い出す。
全体を良い段階に持っていくことが必要だが、やはり一番大切なことは、顧客が商品・サービスのどのようなところに価値を感じてくれるかだ。価値を感じる、それがタッチングポイントだ。出来ればそのポイントを複数持ちたい。