なぜ私は演歌を聞くのか(2)
今回はロングテールのビジネスモデルについて書く予定だったが、昨晩見たテレビ「玉の輿に乗って転落した芸能人」を見ていて、いささか思うところがあった。真行寺君枝の後に出てきた桂銀淑の歌にのめり込んでしまった。私は正直言って桂銀淑の歌はああまり印象に残っていなかったが、後でYOU TUBEで聞くと、そのハスキーボイスが何んとも言えない。立て続けに「つぐない」「酔いどれて」「すずめの涙」を聞いた。3曲とも良かったが、特に「すずめの涙」が心に残った。恐らく夫の借金を返すために歌っていた時期の録画だろう。荒木とよひさの作詞。グッときたのは「あたしだけ飛べる青空を持っている人ならば」。なんと美しく、切ない表現だろう。すずめの涙が小さな青空から落ちてくるようだ。「たかが人生 なりゆきまかせ」この開き直りは突き抜けている。さて「つぐない」はテレサ・テンで今迄聞いてきたが、桂銀淑の「つぐない」はまた別の味わいがある。
女性の本当の情念は桂銀淑の「つぐない」の方にあるのではないか。