(コーヒータイム➁・ちょっと一休み)
第7話まで読んでくださり、ありがとうございます。新型コロナウイルス問題で多くの飲食店が、企業が廃業・倒産に追い込まれています。全ての世代のワクチン接種が完了するまでは今年いっぱいかかりそうです。日本政府の新型コロナウイルス問題への対応遅れのため、会社・店が無くなり、仕事・雇用の機会を失う人がこれからドンドン増えていくのではないでしょうか。コロナ不況が深刻化していくのではないか、そんな不安が胸をよぎる日々です。
ここしばらく何かと忙しく、自主廃業物語を書き進めることができませんでした。
最近思わされていることは、仕事も含めて、自分の人生の意味です。自主廃業が完了したのが2001年。今年は2021年。あれから20年の歳月が経っています。自主廃業した後、しばらくは何をしたら良いのか分かりませんでした。従来の人脈を活用していろいろな商品の販売活動をしましたが、これはという商品はありませんでした。そして屋上緑化に2005年に出会い、屋上緑化の専門会社であった㈱マサキエンヴェックの土の販売を通じ、屋上菜園の仕事に取り組むようになり、そして現在に至っています。屋上菜園の仕事はこれからも、できれば生涯現役で続けていきたいと思っています。野菜栽培に例えるなら一生懸命に土を耕し、種を播き、水やりしてきましたが、まだまだ主枝の1段目の枝に実がついた程度で、「本格的な収穫」には到っていません。これからです。特に期待しているのが老人ホームの屋上での菜園づくりと栽培です。もう一つは会社の福利厚生活動の一つとしての屋上菜園です。現在の高度情報化社会、オフィスで働く人々の中でうつ病、自律神経失調症の方が増えているとのことです。身近の野菜に触れて是非気分転換をして頂ければと、と思います。また菜園がオフィスで働く人々の交流の場になる可能性もあります。
屋上菜園を囲んだテーブルについた人たちの楽しそうな話声が聞こえてきそうです。
屋上菜園の普及活動は一般社団法人ジャパンベジタブルコミュイティの仲間と一緒に進めています。
話は自主廃業物語に戻ります。長い物語になりそうですが、お付き合い頂ければ幸いです。一人でも多くの経営者の方が倒産の悲劇から救われますように、と願いつつ書いて参ります。
もう一つ、私が取り組んできたのは日本型ビジネスモデルの研究です。いろいろな経営の本を欧米の経営者、学者が書いています。私もそのような本をその都度購入して読んできました。しかしある時、欧米のマネではなく、日本のビジネス風土にあった経営のやり方があるのではないかと思い始めたのです。富山の薬売り、近江商人の「三方良し」そして越前藩の由利公正の「民富論」。
温故知新という言葉があります。富山の薬売りのビジネスモデルは成田空港でボーイングの飛行機部品の管理に使われています。近江商人のビジネスモデルも最近の日経ビジネスで特集で取り上げられました。由利公正の「民富論」はまず民が富めば国も富むという順序を原則にしていました。
これから日本は成熟経済に向かって進んでいきます。江戸時代から学ぶことがあります。それでは日本型ビジネスモデルの核心はどこにあるのでしょうか。私は5つ挙げたいと思います。
(1)人間関係の信頼性(2)地域への貢献(3)広い意味での宗教性(4)自然との共生(5)循環的生産活動
日本型ビジネスモデルはある経営コンサルタントと一緒に研究活動を進めています。
今後特に地方の経営者の方々をサポートしていきたいと計画しています。
以上2つが、ライフワークとして取り組んでいきたい事業です。自分の人生の意味の大事な部分になりつつあります。どこまでできるか分かりませんが、精一杯取り組んでいきます。 (了)