実際はゆるくないユルキャラ 

ゆるキャラブームが続いている。その中でも一番テレビに露出しているのはふなっしーだ。テレビ出演が多いこともありその稼ぎも群を抜いているようだ。なぜふなっしーがそれほど注目されるのだろうか。キャラのデザインとしては特別に優れているわけでもない。私の友人でやはりゆるキャラに関係しているA君がこんなことを言っていた。

「最初、ふなっしーを見た時は可愛いというよりちょっと不気味だった。こいつ何だという感じでした。殆どのゆるキャラが可愛らしさを売り物にしている中で、え~と思った。それにゆるキャラは頭を左右に振るのが普通なんだけどふなっシーは前後に頭を振るんです」

ふなっしーは激しい動きをする。見ていて中の人間はどうやって位置感覚を保っているのか気になるほどだ。A君は言う。「ゆるキャラも可愛いだけではダメなんです。ゆるキャラをやっているものはふなっしーから強い刺激を受けている。これからはゆるキャラがそこまでするか、という激しさが必要なんです」A君のゆるキャラも最近では出番が増えてきている。ユーチューブで見ると女性の身体に触るなど少々どぎついこともやっている。(ゆるキャラだから許されるのだろう)。ただ一つ心配なのはその激しさが中に入っている人間の体力に大きな負担をかけることになることだ。ぬいぐるみを被って飛んだり、跳ねたり、さらにはマラソンをしたり・・・ということも始まっているようだ。

テレビに出れば知名度も上がり、場合によっては収入も増える。ある意味ではテレビがゆるキャラを苛酷なキャラに変質させてしまったのかもしれない。

ゆるキャラには激しさよりもディズニーのミッキーマウスのような演技力、会話力を今後磨いていってほしいと思うのは私だけだろうか。