屋上緑化が普及するために必要なことは何か?オーナー編
これからの屋上緑化は新築の建物だけではなく、中古の建物の分野に広がっていくのではないかと思っているが、そのためにはやはり中古の建物のオーナー、テナントの気持ちになって屋上緑化の提案をしていく必要があると考えている。
まずオーナーが心配することは屋上を緑化するために土を入れ、芝生を張ったり、樹木を植えたりしたら、屋上に余計な荷重がかかり、屋上の防水層などに悪影響が出るのではないか、最悪の場合はヒビが入り、雨漏りなどが起こるのではないか。また勝手に屋上の上がり飛び降り自殺などがあったら、特にテナントビルの場合はイメージダウンになる。他にも心配事はあるだろう。実際に私の知っている範囲でもそのようなことがあった。
また屋上を緑化するメリットがもう一つはっきりしないというか、実感できないというのも屋上緑化に踏み切れない理由だ。植物を植える以上、その後の世話が欠かせない。しかし緑化のメリットが実感できないと手入れもついつい疎かになる。緑化された屋上をどのように活用するか、それもオーナーにとって確かに実感できるようなメリットメニューだ。
施工して終りではなく、施工前の診断と処理、施工後の付加価値開発と三位一体の展開をすることによって建物のオーナーは屋上緑化を真剣に検討するようになるのではないか。