大分県臼杵湾のカボスぶり

今日は5時半頃に起床して、朝風呂に入り、コーヒーを淹れてからテレビを見た。日曜の朝は農漁業関係の番組をNHKでも民放でもやっている。さて民放の番組を見ていたら、大分県臼杵市のブランドぶり、「カボスぶり」を紹介していた。このぶりの養殖をしている佐々木さんは養殖ブリの売れ行きが悪くなってきたこともあり、年齢のことを考えるとそれそれいいかなと思っていたが、このカボスぶりのお陰でもう一度やってみようという気持ちになり、カボスぶりのブランド化、全国そして海外への販売に情熱を燃やしている。

京都で試食会を開催、また香港でも試食会を開催して高い評価を得た。最近では地元でも人気で、地元の人達もカボスぶりを応援している。カボスぶりの差別化要素を挙げてみよう。

1.ぶり特有の脂ぎったところがない。脂でべとべとしない

2.味があっさりしていて香りがある。美味しい

3.ぶり特有の血合いが40時間経っても変色しない

販路拡大の上で重要なのは、血合いとのこと。ぶりは血合いがすぐに変色するのでスーパーなどでは置きたがらないということだ。「カボスぶり」ならその心配もない。

カボスぶり開発の特徴は地元のぶりと地元特産のカボスを組み合わせたところにある。臼杵市の漁業試験場と養殖業者の共同開発で、カボスの入ったエサのやり方を研究して、最終的にエサの量の1%のカボスを混ぜて、通算30回やるのがベストという結論に辿りついたとのことだった。最近ではカボスの絞りジュースではなくカボスの皮を粉末にしてエサに混ぜる実験をしている。ジュースよりも効果的との感触を得ているようだ。地元ブランドの商品を開発する際、この臼杵市の発想は大いに参考になるはずだ。今あるもので新しい組み合わせをつくる。一見平凡なやり方のようだが、恐らくこれが王道だろう。