参院選に思うこと

 

今回の選挙では自民党、公明党の与党は「ねじれ解消」を最大の目標にしていたのではないか。与党が大勝し、参議院で過半数を獲得した。さて今国民は自民党に、さらには政治に何を求めているのだろうか。私のように庶民の一人として願うことは、一時的な人気取りの幻影を振りまかずに、安心して、希望と誇りを持つことのできる日本にしてほしい、ということに尽きる。安心とはまず国民の生命、財産を守る。これは外交の力でもある。

したたかに平和をつくり出してほしい。そして子供を産みたい人が安心して産める世に中。そのための支援体制の整備も急がれる。今は女性も男性と同じように働く社会なのだから。

競争原理を過度に導入して徒に格差を広げる社会ではなく、格差を是正しつつ、国民全体の活力を向上させる「再分配」のための制度設計。そこに希望が生まれてくるのではないか。誇りとは本当の日本らしさを、経済、文化、自然の各分野で「温故知新」することから始まるだろう。欧米を追いかけた戦後から原点回帰の時代に入ったのではないか。最後に日本の財政をどうするか、という問題がある。

医療費をどうするか。福祉をどうするか。そして年金をどうするか。いずれ根本的な改革が必要になってくる。国家の税収その他で46兆円、社会医療関係費(年金)の支出が29兆円を越している。国債の発行で予算は92兆円になっているが、こんなことがいつまでも続くはずがない。恐らく年金、福祉、医療の順で、支出に大鉈が振り下ろされることだろう。

私達の子供の世代に私達シニアは大きな重荷を背負わせている。彼らが来るべき困難な時代に立ち向かっていくためには何が必要なのだろうか。